フィードバックを成長につなげる

「お客様の現場での実践を支援して、組織と人の成長へ貢献する。」
この重点課題について、大学で教授をされている大先輩にアドバイスをいただく機会がありました。
その対話の中で、先輩がゼミでの学生の成長について触れられた際に、
「学生同士が相互にフィードバックを繰り返して行うことで臨界点を超えていく印象がある」
とおっしゃったことが、強く印象に残りました。

フィードバックが繰り返されるということは、お互いにアウトプットが良く出ている状態。
アウトプットは成功していて、さらに強化していくと良いのか。
アウトプットには改善点があり、是正することでさらに良くなるのか。
お互いのフィードバックを確認することで、自身の現在を把握し、さらに良いアウトプットにつなげる。
このサイクルがひとつ回る度に加速され、はるか上に見えていた壁をいつの間にか超えている。
そんなイメージが頭に浮かび、前向きな気持ちに変えさせてくれました。

私達のファシリテーションスキルの研修でも、相互のフィードバックが成長につながる実例があります。
座学の後、4,5人のチームを組み、各人が順番にファシリテーターを実演していきます。
1回毎に振返りの時間を持ち、実演者に対し全員でフィードバックを行います。
適切なフィードバックを贈ろうという意識があると、良く観察しなくてはなりません。
すると、必ず最後の実演者の方が一番上手にファシリテートできるようになっています。
最も多くのケースを観察し、フィードバックを行っているためです。

キャリアコンサルティングの学習でも、面談のロールプレイをして相互にフィードバックを行います。
講師の先生にお伺いすると、良き観察者が最も成長するといいます。

同じ目標を持った仲間と、お互いの経験をフィードバックし合い、実践の質を高め、成長につなげていく。
そのためには、どのような支援が必要か。
大きな気づきをいただけた感謝に、私達のアプローチを見つけることで報いていきたいと思います。(山口)